メニュー

第2回|M&Sが考える日本の市場環境とこれから

 

 

こんにちは。
前回は、我々M&Sがアクティビストとしてどのような理念や使命を持って活動しているかをご紹介しました。

今回は、我々M&Sが投資している日本市場と世界の市場の比較を中心に、今後日本企業が歩むべき姿について綴っていきます。

 

日本マーケットの現状

 

1878(明治11)年5月、渋沢栄一氏、今村清之助氏、田中平八氏を中心に設立された日本の証券取引所。当初は、第一国立銀行、東京株式取引所、兜町米商会所、蛎殻町米商会所の4銘柄が上場しておりました。
それから140年後の現在、日本では3,634社にのぼる企業が上場しています。


(*2018年7月末時点)
内訳をみると、その多くが東証一部に上場していることがわかります。

また、2018年8月1日時点の日経平均採用銘柄の各種指標は次の通りです。
PER:13.49倍  PBR:1.23倍
EPS:1671.88円 BPS:18,336.36円 ROE:9.11%

ROEとは、株主が拠出した自己資本を用いて、企業が株主のためにどれだけの利益をあげたかを示す指標であり、直近の各企業の決算内容からすると約9%になります。ちなみに、米国企業の平均ROEは少なくとも15%以上はあり、資産効率の高さがうかがえます。

一方、日本企業も足元で過去最高水準の利益および収益性を達成するなど、着実に「稼ぐ力」を高めています。減収局面や円高にも負けない財務体質を実現しつつあります。そして、第二次安倍政権時の成長戦略の1つとして「コーポレート・ガバナンス」強化政策等もありROEは大きく改善しています。
しかし、日本株式のバリュエーション(投資価値評価)水準をみると、足元の株価上昇を受けてやや上昇していますが、米国株式などに比べると未だ相対的に低い水準にあります。

我々M&Sは、「アクティビスト投資」という投資手法からこの現状を改善できると考えております。

 

世界市場との比較

 

世界市場を合計した時価総額45.5兆ドルのうち、米国企業のみで半分以上を占めていることが分かります。米国が「近代資本主義経済国」として産業を発展させ、現代の資本主義社会・グローバル経済を牽引してきたことを物語っています。
最近では、「iphone」を発明したアップル株が時価総額1兆ドルを達成し、日本企業で時価総額最大のトヨタ自動車(約23兆円)の5倍弱に相当する等、米国の時価総額は拡大傾向にあります。

一方、日本はどうでしょうか。
1980年代後半、世界の時価総額ランキングにおいて、日本興業銀行や三菱銀行、松下電器等をはじめとした日本企業が上位を占めてきました。また、上位20位以内でみると、14社もの日本企業がランキングに入っていました。

しかし現在は違います。
アップルやアマゾン、アルファベット等の米国企業がトップを独占し、アリババやテンセント等の中国企業が台頭してきています。日本はトヨタが30位台にランクインしているのみです。

 

これからの日本企業

 

1989年12月29日、日経平均算出以来の最高値 38,957.44円を着けた後、バブル崩壊を機に日本経済は長らく停滞してきました。最近では、アベノミクス効果等もあり、年初におよそ26年ぶりの2万4,000円台を着けましたが、未だ本格的な回復とは言えません。

では今後、日本経済が発展を遂げるためには何が重要なのでしょうか。

注目すべきはPBRです。

先ほどの図表から見てわかる通り、日本市場はいずれも指標においても割安な状況が続いています。特に他国と差がある指標はPBRです。

日本と世界の差は上記表を見ても歴然であり、特に米国とは2倍以上の開きがあります。
日本は、米国に時価総額では4倍以上の差をつけられているのに対し、純資産の額では、約2倍の差しかないことがわかります。要は、日本企業は内部留保を溜め込みすぎ、有効活用がなされていないのです。
M&Sはその現状に疑問を投げかけることで、共に考え共に歩み向上していきたいと考えます。

我々が、投資先企業に対して潤沢な保有資産の使い道を問うと、次のような回答がよく返ってきます。

「こんな時代だからこそ何があるかわからない」
「もしもの時のために内部留保は必要である」

当ブログをご覧の皆様は、どのような印象を持たれましたでしょうか。

企業として、社会の公器として(企業の自然淘汰はあるにせよ)潰れることは決して良いことではありません。
しかし、上場企業として企業価値を向上させる責務がある状況下で、チャレンジングな姿勢を取らず、目的もなく内部留保を溜め込み続けることは果たして適正な判断といえるでしょうか。

 

時代は絶えず変化します。
その時が来たとき、企業は社会に必要とされる存在でいられるか否か。
潤沢な保有資産に甘んじたリスクを取らない経営こそ、一番のリスクです。

我々M&Sは今後も積極的な対話、議決権行使を通じて、投資先企業の発展に貢献できるよう努めて参る所存です。

 

 

ページトップ