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第7回|M&Sの投資における心掛け

2018.09.14

 

投資には、数値だけではなく独自性ある「アート(感性)」が重要

 

第6回目のブログでは、我々M&Sの「投資における成功」の捉え方を解説しました。

ポイントは、投資家自身が何を達成しようとしているのかを明確にすることです。そして、誰もが共通して手に入れられる「数値」という一次的な情報に加え、独自の価値観、洞察力、直感、いわば独自のアート(感性)を付け加えることが重要になります。

繰り返しになりますが、他者と異なる投資アイディアは、平均を大きく上回るパフォーマンスを生み、また平均を大きく下回るパフォーマンスに終わる可能性をも含んでいます。しかし、たとえ異なる投資アイディアであっても、優れたものでなければ市場平均を大きく下回るでしょう。それを回避するためには、優れた独自性を養う必要があります。
ここでいう独自性とは、Howard Stanley Marksの言葉を借りると「二次的思考」と言えます。

例えば、一次的思考が「この企業は多くのアナリストが会社予想に対して低めのコンセンサスをだしている。だから売ろう。」というものに対して、「コンセンサス予想は低いが果たしてそこまで低いだろうか。むしろ直近の株価下落によってコンセンサスはある程度織り込み済みであり、予想より高い業績発表によるアップサイドポテンシャルの方が高い。だから今が買い場だ。」というものが二次的思考です。

また、一次的思考が「国内自動車販売台数が増加しているから、自動車メーカーの株を買い増ししよう。」に対して、「販売台数は増加しているが今後も継続して増加するだろうか。人口減少や若者の車離れ、カーシェアの台頭によって市場自体が縮小する可能性がある。むしろ先行きは怪しく今の株価がピークかもしれない。だから、利益確定売りをしよう。」が二次的思考といった具合になります。簡単な方程式や他者の意見を鵜呑みにする一時的思考者に対して、二次的思考者はより深い視点を持ち、独自の洞察力をもって投資を行います。この二次的思考の継続こそが、独自性を磨くことに繋がるのです。

 

独自性も重要だが、やや「直感」に偏るのは要注意

 

一方、独自性の中には「直感」も含まれています。直感にはその人らしさが表れているからです。しかし、とりわけ投資においては「直感」は少し危険な面もあります。(中には直感で類いまれなパフォーマンスも出す人もいますが。。)
なぜ危険なのでしょうか。行動経済学の観点から、その危険性を紹介したいと思います。

そもそも行動経済学は、従来の経済学が前提としている「経済人」の存在を否定するところから始まります。つまり、理路整然に合理的且つ功利的な行動をする人間の存在を疑い、心理学的な要素を取り入れることで、人間の非合理的な行動に関してモデル化したものです。行動経済学は、より現実に即した学問だと言えるでしょう。
そして、投資においては「数値」だけでなく独自性も重要な要素だと述べましたが、「直感」に関しては心理的要素が多く影響するため、要検討する必要があります。

 

① ギャンブラーの誤謬

例えば、ある銘柄の株価チャートを見ていて、何日も上昇していたとします。すると、投資家の多くは、合理的な裏付けがなくても、心の奥底で無意識にそろそろ下がるだろうと思い込むようになります。一方、数日間連続で下落した場合は、これだけ下がったのだからそろそろ買おうという気持ちになります。この「そろそろ」という意識がまさしくギャンブラーの誤謬なのです。
これらは自らの心理的なバイアスによって、
特に根拠が無いにもかかわらず、都合の良い方向に思い込むのです。経験上、投資経験が浅い人ほどその傾向が強いように感じられ、結果的に損をすることが多い傾向にあると思われます。

 

② アンカリング効果

アンカリング効果とは、その人にとって最初に与えられた情報や印象的な数値によって、その後の行動に強い影響が出てしまうことを言います。投資におけるアンカリング効果の悪い例には、次のようなものが挙げられます。

1.割高だと思っていた銘柄を久しぶりに見たら、大きく下落していたから買おう。
2.株主優待銘柄の中でも、A社より必要投資金額が低いB社の株を買おう。
3.半導体銘柄が好調だと聞いたが、確かに良いニュースが目立つから買おう。

上記の例は、いずれもアンカリング効果に左右されています。なぜなら、次のような可能性があるからです。

1.バリュエーション上、実は未だに高値圏である。
2.果たして「配当利回り+優待利回り」の観点から正しいのか。
3.買い目線の材料しか見てないが、悪材料も見ないのか。

 

まず「市場と企業への徹底的な調査」が投資判断のベース

 

このように過去の情報、数値がアンカー(錨)となり、それと離れたデータに良くも悪くも違和感を感じるのです。特に「直感」で投資判断を行うと、この傾向が強くなります

M&Sの投資戦略チームでも、このような直感的な投資判断には慎重になります。あくまで、我々M&SのVALUEの一つとして掲げている「市場と企業への徹底的な調査」が投資判断の根底にあり、常に価値と価格を比較し割安な銘柄に投資するのです。

昨今、日経平均は23,000円台の定着を目指すも跳ね返されるという動きが続き、5月以降から概ね22,000~23,000円のボックス相場で推移してきました。(直近は、ブレイクアウトしましたが。。)
一方、東証二部及びJASDAQ株価平均指数は大きく下落し、厳しい展開が続いています。

このような状況だからこそ、徹底した企業分析や対話を重視し、絶対収益の確保を目指してまいります。

 

 

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